寛解という言葉を使うわけ


メンタルヘルスにかかって、病院に通うことになった場合、治療が進んでいき、薬が効いてきて、薬もいらない状態になってくると、寛解という言葉を使われる先生も多いと思います。何故完治ではなく完快というのでしょうか。普通に風邪を引いた場合などは風邪の菌がいなくなり完治といわれますが、メンタルヘルスの場合は、日常生活ができるくらいには回復したということだからです。

寛解という言葉は病気による症状が好転したり、ほぼ消失し、コントロールされた状態ということになります。ですので薬を飲まなくてよくなったからと言ってすぐに前と同じような生活をしていたり、同じストレスにさらされれば、症状がまた出てくる可能性が大きいです。この後に仕事に復帰する場合などは、徐々に慣らし運転をし、初めは職場に出勤することから始め、短時間勤務をしてから復帰するのがいいとされています。また新しい業務などは負担になるため、本人が長年やってきた業務であれば、変えずにそのまま行うことがよいとされています。ただ職場の人間関係などが原因の場合はそのまま前の部署に戻すと悪化する可能性もあるので注意が必要です。このように、寛解という言葉をつかわれるということは、治っているわけではないと周りも本人も自覚して、日常生活を少しずつ取り戻すことが大切です。

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