労働者の自殺の増加


不景気による労働時間、労働負担増加や、職場でのパワーハラスメントの問題などが原因でメンタルヘルスによる労災認定件数が増えてきています。またその中の自殺者もふえており、平成9年には2件の労災認定、どちらも自殺されたものでした。それが平成20年には労災認定件数が269件、うち66人の自殺者となっています。

労災認定増加の背景には、以前は自殺までならないと労災申請自体されていなかったというケースも多かったというのもあると思われます。メンタルヘルスということが社会的にも認められるようになったことで、長時間労働などが原因とされるメンタルヘルスに関して労災申請がされるようになってきました。そのことによって明らかになってきたところと、長引く不況により、労働環境が悪化し増えている面もあると思われます。

自殺者総数は3万人を超えるといわれています。そのうち労働者の自殺者数も8千人から9千人前後といわれています。それからみると労災認定されている自殺が66件というのは少ない数値といえるでしょう。仕事が原因での自殺と証明できなかったり、申請をしてないということもあります。職場の環境を改善してメンタルヘルスを減らすことは自殺者数を減らすことにもつながります。企業も含めきちんと考える必要があるでしょう。

コメントは停止中です。