鬱がよくなる過程で、一番気をつけなければならないこと


うつは病気ですから、治らないことはない、という前提で、体験談を書きます。

私は7年前にストレスでうつを発症し、もちろん症状としてはそれだけではありませんから、いろいろと大変回りに世話をかけました。
抜け出す道がどうしても見つからぬように思えてしまい、金銭的にも苦しく、どん詰まりになっていたとき、あるときふと、その瞬間がくるわけです。

ひとによって全く違いますし、程度にもよりますが、脳内の意識感がぱちん、ときりかわったようになったのを覚えています。別に、宗教でも魔法でも、怪しい操作でもないんです。
自分が、自分で、自分のスイッチを入れ直すときが必ずくるのです。

そうするとまず、いわゆる「躁状態」というように、いままでが暗かった分、まるで正気を取り戻したかの様に、「動ける」ようになります。
普通に思えば、よくなって行動できる様になってきているのだから、よいと思うでしょう。

しかし、うつは治りかけが一番怖いのです。
死にたいと言って寝ているときは、もう「死ぬ行動を起こす気力もない」のはご存じのとおりでしょう。動ける様になったときにこそ、きちんと薬を飲んで、徹夜や無理なスケジュールもなるべくひかえるようにしましょう。

そうして、上に持って行く状態にからだが慣れてきたら、それはもう、寛解が目の前です。
決してあせらないように、というのはなにも、守られたり、労られているわけではありません。
根拠があるから、言われているのです。

上記の様に、あせってあせって、やっと動ける様になったときになにかやってしまうのがいちばんこわいことなのです。なので、「休む」ことを「心がける」こと。薬は、きちんとのむこと。

まじめだから、疲れてしまったひとならば、この約束も真面目に思い込んでしまうのかも知れません。でも、ほんとうはちょっとくらい不真面目になるのが、疲れた心を解放する特効薬といえます。
動けないときは動かなくて良いときなんです。からだがそううったえているのだから。

ただ、今後の社会復帰を考えると、「動ける様になったとき」が、一番の山場なのだということを、忘れないで下さいね。

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