ランチメイト症候群


特に女性に多いといわれているランチメイト症候群。これは食事をする相手のいない人間は価値のない人間であるという思い込みから、特にお昼休みなどにおいてひとりで食事をすることにたいする恐怖心がおこる症状です。

学校や会社で同僚と食事をする機会が多い学生、OLに多く、一人で食事をしたくないが、誘って断られた場合それも自分は価値のない人間だと認めることになってしまうという恐怖心から自分から誘うこともできず、人目を避けてご飯を食べることである。最近ではトイレなどでごはんを食べる人もでてきている。

特に女性は集団で行動することが多く、その場合一人でいると友達のいない人だとレッテルをはられることがある。特に思春期にそういった経験をした人は、自分には価値がないから誘ってもきっといれてもらえないだろうと思い誘えず、それがストレスとなり重傷になると会社へ行けなくなり引きこもってしまう場合もある。

一緒に食べる人が決まっていても、中心人物に合わせて毎日の食事場所が決まってしまい、自分の意見も言えず食べたいものが食べることができない人もいる。この場合もそのことがストレスとなり、ストレスがたまりすぎるとメンタルヘルスなどにつながりかねないと思われる。

恐怖症


恐怖症とはある特定の対象に対して不可解なまでの恐怖を感じることです。よく聞くものとしては対人恐怖症や女性恐怖症、閉所恐怖症などがあります。恐怖症のなかにも単一恐怖と社会恐怖があります。

単一恐怖は日本では特定恐怖とよばれ、何か特定の物だったり状況であったりに意味もなく恐怖心を抱いてしまい、それを避けることです。特定の状況というところでは閉所恐怖症などがこれに該当します。また特定の物にたいして恐怖を感じるということでは尖端恐怖症などもあります。そして社会恐怖は、人の前で何か失敗するのではないかと恐れて、人がたくさんいる場所を避けようとすることです。対人恐怖症であったり、赤面恐怖症というものもあります。

恐怖が長期間にわたって続くことが恐怖症の特徴です。強い恐怖心で苦痛を感じ、その苦痛に耐えきれずその状況や物を意識的に避けてしまいます。また通常小さい時にはなにかしら怖いものがあり。大人になるにつれて怖いものはなくなってくるものです。しかし、恐怖症では年齢を重ねるごとに恐怖心が増すというのも特徴です。

ひどくなってくると、日常生活や社会生活をうまく送ることができなくなり引きこもりになってしまうことも多くあります。

メンタルヘルスの経済的支援制度


統合失調症、うつ病、不安障害、強迫性人格障害などなんらかのメンタルヘルスの症状がでてしまい、働くことができなくなった場合、病院に通えるのかと不安になることもあると思います。

上記のようなメンタルヘルスの症状で、通院をする場合、精神通院医療費の公的負担・自立支援医療として、医療費の自己負担の上限額が所得によって決められています。ただし、入院などの費用、病院以外で受けるカウンセリングなど公的保険が対象とならない治療・投薬、メンタルヘルスと関係のない部分の治療費などは対象外です。申請は市町村の窓口で行っており、申請が通ると受給者証(自立支援医療受給者証)が交付されます。あとは受給者証をもって各都道府県又は指定都市が指定した指定自立支援医療機関となっている病院に行くだけです。受給者証は1年期限になっており1年ごとに更新が必要です。

入院などで高額な医療費がかかった場合は高額療養費制度もあります。こちらも所得に応じて自己負担限度額が決められており、自己負担限度額を超えた分を後日加入して医療保険から返してもらうことができます。

都道府県の心身障害者医療費助成制度 もあります。これは都道府県ごとに定められているため詳しい内容は各都道府県、各市町村に問い合わせる必要があります。

経済的に苦しいことがさらにストレスにならないようこういった制度を利用しましょう。

 

メンタルヘルスの理解


メンタルヘルスは昔に比べるとずいぶん社会的にも認められ、誰もが知っている状態になってきました。しかし、まだまだ誤解があり、自分はかかることはないから大丈夫と思っている人もいる状態です。メンタルヘルスは簡単に言ってしまえば心の風邪です、早い段階で気づき、薬を飲んで安んでいれば簡単に治りますし、逆に大丈夫といって無理してしまえば風邪と同じでこじらせてしまい、なかなか治りにくくなったりもします。

ただし、メンタルヘルスも風邪も薬を飲んで治療をすれば、治る病気です。最近では以前にくらべると医学も進歩し副作用が少ない薬も増えています。ただ、唯一風邪と違うのは「早く治そう」と焦ってしまうと無理をしてしまい、回復が遅れることもあることです。焦らずにじっくりなおすことが必要な病気だといえます。

また熱などの症状が出ないため、休んでいるとサボってしまっているような気に本人はなってしまいます。そんな時に他人の些細な一言で傷つき、回復が遅れることもあります。ですので、ひとりひとりが正しい知識をもち、まわりにメンタルヘルスで休まなくてはいけない状況の人がでたときにはゆっくり休んで治してね、大丈夫だよと心から言える状況が必要といえます。

メンタルヘルスマネジメント検定


昨今メンタルヘルスが増加していることに伴い、企業も対策を打つ必要があると認識しているところが多いです。なぜならばせっかく育ててきた人材が、メンタルヘルスで休職をされてしまうと企業としても痛手だからです。また、不況でなかなか人を雇えない状況ですと、ひとりが休んでしまうとその仕事の負担がほかの人にかかってしまい、今まで問題のなかった人に過度のストレスがかかり休職をしてしまうということも考えられます。そのまま続けば会社全体の人件費効率をも悪くしてしまう問題です。

そんな中で取得を推奨されているのが多い資格として「メンタルヘルス・マネジメント検定」があります。働く人たちが心身ともに健康で働けるようにメンタルヘルスの予防に重点が置かれた試験になっています。また組織全体でどのように対応するのが良いのか、人事労務管理の観点からどのようにすればよいかなどが試験に出るため、実際そのような立場にいる人にとっては実践的な勉強といえます。

マネジメントをする立場にある役職者だけでなく、常に現場の第一線で働くスタッフも含め学習することで、メンタルヘルスになることを事前に予防でき、明るい職場作りにつながることでしょう。

不眠症の対策


ちょっと最近正しい睡眠ができてないなと感じたら早めの対策が必要です。たかが寝つきが悪いくらいと軽く考えていると、悪化し、健康的に日常生活が送れなくなってしまします。

まずは症状が軽い時は眠るために、睡眠時、睡眠前の環境を変えてみることです。睡眠障害は自律神経のバランスが崩れ怒っている場合もあります。寝る前に温かいものを飲んだり、お風呂にはゆっくりつかるなどの体を温めることがとても重要です。また近頃では携帯電話で漫画が読めたり、ゲームができたりするため眠るぎりぎりまでゲームをしていたりする人も多いのではないのでしょうか。携帯電話の画面の光は強く、これも不眠の原因となったりします。眠る数時間前には携帯電話の電源を落とすか、音などがならないようにしてしまうのも一つの手です。代わりに間接照明の部屋の中で本を読んだり、音楽を聴いたりする方がよいでしょう。同様の理由でテレビもねる数時間まえには消してしまうほうが良いです。

また自律神経のバランスを整えるために、朝起きたら朝日を浴びる。昼間はだらだらしすぎず活動的に過ごす。お休みの日でしたら軽く体を動かしてもいいかもしれません。あまり疲れるスポーツではなく、ウォーキングなどで気分転換することで自律神経が整い不眠の改善につながります。

不眠症の種類


不眠というわけではないけれど、ぐっすり眠って朝爽快に目覚めることができる!という人は意外と少ないのではないでしょうか。しっかり眠って疲れをとることもメンタルヘルス予防の一つです。

今回は不眠症の種類についてみていきましょう。不眠症には寝つきは悪く、なかなか眠りにつくことはできないけれど、一度寝てしまうと朝まで起きないという場合の、「入眠困難」。また寝つきは良いのだけれども、まだ朝でもないのに何度も目が覚めてしまいぐっすり寝た感じがしない「中途覚醒」。7時に起きよう!と思っているのにそれよりもずいぶん早く目覚めてしまい眠れなくなる「早朝覚醒」などがあります。また気が付きにくいものには寝つきもよく、長い時間寝ているのに、全然眠気が収まらない熟睡困難などがあります。

誰しも一度は経験したことがあるのではないでしょうか?このような不眠の原因にはストレスはもちろんあります。仕事や学校で何か嫌なことがある、次の日嫌いな会議や授業があるとなると眠れないということもあるでしょう。

それ以外の原因には寝るときの環境の悪さもあります。温度、騒音、枕の高さなども睡眠にとても影響します。またカフェインが含まれているコーヒーや緑茶を飲むことで眠れなくなる場合もあります。

相談を受けた時の対処法


メンタルヘルスの症状がでる前にストレスがある状態で、相談することで本人が前向きになり病気にならないという場合もあります。職場の同僚や友人から相談を受けた時、どのようにするのが一番良いのでしょうか。

まず一番重要なのは「話を聴く」ということです。「聞く」ではなく「聴く」とあえて書きましたが、私たちは相談されるとつい、早く答えをだして助けてあげなきゃいけないという気持ちになってしまいがちです。そのため話の途中でアドバイスや助言をしてしまうことがあります。

しかし、話している本人にとっては話を聴いてほしいだけかもしれません。まずは相手の話を全部聴いてあげることが重要です。アドバイスをするのではなく、頭の中で悩んでることの整理を手伝うくらいの気持ちで聴いてあげるほうがいいかもしれません。

悩んでいる本人の頭の中は、自分が何で困っているかわかっていないことが大半です。そのためその状態でアドバイスされるよりは、整理し、何が困っているかを明確にしたうえで、本人がその問題にどう対処していくかを考えるのが一番よいと考えます。そして相談者が出した結論について、もっとこうしたらそれがよくなると思うよ!などの前向きなアドバイスをしてあげることで、前向きな考えへと導けるのではないでしょうか。

ストレス解消法


最近では情報機器の発達もあり、常にだれかとつながっている状態が容易になってきました。便利な反面、常に誰かに気を使って生活している状態にもなっています。その上に日々の仕事では自分の好きなことだけをやるわけにはいきません。そんな状態が続かないように、適度にリラックスrする時間をとってストレスを解消することでメンタルヘルスの予防につながります。

友人とおしゃべりなどもストレス発散法の一つですが、これでは常に誰かに気をつかっている状態は解消されません。気心の知れた友人で会っても多少の気遣いはするものです。ではどうすればよいのか。

ひとりで夢中になれることに取り組むことです。ひとりで何か好きなことに夢中になっている間はほかのことは何も考えません。ゲームでも、音楽鑑賞でも。料理を作ることでもなんでもかまいません。そんな夢中になれるものを一つ見つけることが重要です。趣味に没頭している間携帯の電源を切ってしまうのも一つの手かもしれませんね。

そして月に一回や、なんだかわからないけど疲れたなーという時は、時間を取っていただき。ぜひその夢中になれるものに取り組んでください。きっと心がリフレッシュされることでしょう。

ウォーキングの効果


ダイエットにもいいといわれているウォーキングやジョギングですが、実はメンタルヘルス予防にも効果的なんです。有酸素運動によって脂肪を燃焼させる以外に、脳内物質のセロトニンを増やす、交感神経・副交感神経のバランスが良くなるなどの効果があります。脳内物質のセロトニンはうつを改善するといわれていますし、交感神経・副交感神経のバランスが良くなれば自律神経を整えることにつながります。

セロトニンは5分程度で活性化して、30分程度でピークに達するようです。ジョギングを始めるとなるとシューズをそろえたり、走る場所を考えたりと始める前から疲れてしまいそうですので、まずはウォーキングから始めるのが一番ですね。

ウォーキングもペットを飼っていればペットの散歩ついでに近くの公園までいってぐるっと一周すればあっという間に30分経過しそうですし、ペットもいない場合は少しだけ早く家を出て、一駅歩いてみるという方法もあります。朝時間がとれない!という方は、仕事の帰りに1駅歩いてみるのもいいのではないでしょうか?仕事でたまったストレスも、いつもと違う景色を見ながら歩くことで発散できるかもしれません。

慣れてきたら歩くペースを上げてみるだけでも効果が変わってくるかもしれませんね。

 

ストレスをためない人になるには


同じことが起きているのに、ストレスがたまる人、たまらない人は一体何が違うのでしょうか。

自分が望まないことが起きてしまったときにストレスをためていない人はどうするのか、たとえばご近所づきあいで見てみましょう。たとえば急に自治会の運動会に出てほしいといわれたが、自分は運動が苦手な場合。

まずは「否定」をします。急に出るなんてできない。運動苦手だから走るなんてできない。そして「抵抗」します。他にも人がいるのにどうして私なんだろう。そして「探究」として、運動会に出ないという現実を受け入れます。明日走れるようにするにはどうしたらいいだろう。と考えることです。そして「決意」します。どうせでるのなら納得いくように今からでも少し練習しよう。明日ベストを尽くせるようにしよう!と前向きに考えることでストレスをためずに処理をすることができます。

ストレスをためてしまう人はこのプロセスのどこかで躓いてしまう人です。特に躓きやすいのは始めの二つです。たとえば「否定」で躓けば、私には走ることなんてできない。明日なんて来なければいいのに。もしかしたらこけてしまうかもしれないとずっと考え込んでしまいます。「抵抗」で躓けば私に走れって言うなんてきっとこの人は私のことが嫌いなんだ。明日嫌なことを任されたりするんじゃないかなどど考えてしまいかねません。

突然前向きに考えられるものではありませんし、このプロセスを頭のなかにおいておくことで少しずつ、前向きに考えられストレスもへるのではないのでしょうか。

ダイエットと摂食障害


特に女性は外見が気になりますよね。テレビをみればスリムな女優さんやモデルさんばかり、アイドルもすらっとしている子ばかりです。最近では小学生からスタイルの良い子が増えてきています。日本の食事から欧米の食事に変わってきていることから体形もずいぶんと変わってきました。

その影響もあってか、最近若年層で過度のダイエットから摂食障害になる人が増えています。摂食障害とは拒食症、過食症などを総称したものです。食事をとることに障害のある病気です。

ダイエットをしているからといって拒食症になるというわけではなく、過食症になり、食べてしまった自分が許せなくて、ストレスがたまり、今度は拒食症になり、また我慢ができなくなって食べてしまいを繰り返すという人もいます。また過度な食事制限によるダイエットのストレスから、過食症になってしまう人もいます。

ダイエットが原因の場合は、拒食の状態の本人に「食べなさい」とすすめても、「食べると太る」という発想からなかなか食事を口にすることができない人が多いです。正しい栄養指導などを行って「食べると太る」という間違った概念をただす必要があります。ひどい場合は体重計を隠してしまったり、鏡を隠してしまったりということが必要です。家族のフォローだけではなく、きちんと医師の治療をうけることも重要ですね。

 

統合失調症の誤解


統合失調症という病名を聞きなれない方も多いと思います、以前は「精神分裂病」と呼ばれていました。この病名がさまざまな誤解を産み、また症状がさまざまなことから今現在も誤解が偏見が残っています。

統合失調症という病気は「精神分裂病」と呼ばれたことで、理性が崩壊して通常の生活が送れなくなった人という誤解や、多重人格になるという誤解がされています。症状が重い時に、幻覚が見えたり、幻覚と話したりすることと、被害妄想から怒ったり泣いたりすること、そして病名からこのような誤解が生まれたのだと推測されます。

またほかにも誤解されているケースが多いのが「親の育て方が悪いと病気になる」や「遺伝する病気」ということです。メンタルヘルスに関連する病気ではよく言われることですが、こちらも全く医学的には照明されていないものです。

このようなことから10年ほど前に病名が変えられ「統語失調症」となりました。しかし、病気にたいするひとりひとりの理解が深まったわけではなく、誤解からなかなか精神科などを受診できない人もいます。

早期に発見し正しい治療をすればよくなる病気です。ひとりひとりが病気のことを理解して、早めに病院を受診することが重要です。

統合失調症の治療法


統合失調症になった場合は現実と非現実の境がぼやけてしまっている状況を改善するためにも病院での治療が必要です。

幻覚や妄想が出現している急性期には、入院治療が一番ベストです。陽性症状はドーパミンの機能を正常化させる、抗精神病薬によって比較的容易にコントロールできます。急性期の症状が落ち着けば、退院をして再発防止のための治療と、社会復帰にむけたリハビリテーションが必要です。予防するために薬を飲み続けることも必要です。主治医の決められた通りに服薬することが重要です。勝手にやめたり調整したりすることで再発する危険性があります。

社会復帰に向けたリハビリテーションではデイケアで訓練や活動を行います。孤独な環境に陥りやすい状況を阻止し、再発の防止になります。また周囲の協力も必要不可欠です。家族はできるだけ一緒に病院に行って主治医に症状を伝えて対処法を相談しておくほうがよいとおもわれます。また友人や近所の人が統合失調症にかかった場合は、何かできることはないかと直接あって話をしたり長電話などは避けたほうが良いです。幻覚や妄想に基づく話になった場合も「否定」「肯定」どちらも相手にとって良いことではありません。いかに本人と距離をとるかと、ご家族をサポートするかが家族意外の人間にできることです。

統合失調症


統合失調症とは現実と非現実の境界がぼやけてしまい、妄想や幻覚が特徴的な病気です。最近では「脳の病気」と認められ、どのような病気かも広がり始めていますが、まだまだ偏見や誤解が多いのが現状です。

症状としては大きく「陽性症状」と「陰性症状」に分かれます。「陽性症状」は幻覚や、妄想、志向の一貫性が低下し、話の内容にまとまりがかけてくるなどの症状です。特に「幻聴」が特徴です。幻聴と会話することで独語・空笑の症状がみられます。

「陰性症状」は感情の起伏が乏しくなったり、意欲の低下や興味の減退、社会的な引きこもりなどがあります。会話量が減少したり、複雑・抽象的な思考ができない、思考や行動がパターン化してしまうという症状もあります。陽性症状とくらべると慢性的におこる症状です。そのため周囲の人の理解がないとただ怠けているようにしか見えずに誤解されやすい面があります。

「陽性症状」は本人にとって非常にしんどいものですが、薬に反応しやすく、比較的治療でコントロールしていくことができます。しかし「陰性症状」は孤独な環境に陥りやすいなどの周りの環境も悪化の原因となっているので周りの理解やサポートが必要な症状です。悪化することで社会復帰を大きく妨げることもあります。

 

仮面うつ病


うつ病といえば気分の落ち込みが特徴かと思います。しかし、なかには気分の落ち込みは特に感じられないのに、胃痛や頭痛などといった体の痛みや、下痢や便秘、発汗息苦しさのような症状が出ることがあるようです。

うつが身体的な症状に隠れていることから「仮面うつ病」と呼ばれています。身体症状は一種類でなく、多彩な身体症状がいくつも併存していることが特徴です。睡眠障害では寝つけないというよりは、途中で目が覚めてしまったり、早くに目が覚めてしまう人のほうが多いようです。目に見えてストレスを感じず、身体的な不調が長く続くことで本人は気づかないケースがほとんどで、身体的な不調がもとに受診した病院で医師から精神科の受診を勧められて発覚することもあります。また病院で検査しても異常がみつからず、仮面うつ病を見逃されてしまうと病気はどんどん進行していき、仮面ではないうつ病になることもあります。

うつ病はこころの風邪のようなものです。そのままにしておくと悪化しますが、治療すればよくなっていきます。まずは、少しおかしいなと感じたら心療内科、精神科を受診することが重要です。どのようなうつ病でも治療法は同じで、まずはどのようなうつ病かを知ること。そして処方された薬はきちんと飲み休養を取ることが重要です。

休息の重要性


メンタルヘルスの予防策として、やはり休息は重要です。

休息には「積極的休息」と、「消極的休息」の二種類があります。「積極的休息」は軽いストレッチや軽めの運動で血行をよくすることで、休息を取るというものです。他にも自分が楽しいと思えるもので、負荷がかからないものも同様です。「消極的休息」は横になってのんびりすることや、入浴などです。

ついつい休息をとるというと、「サボっている」「自分は楽をしている」と思ってしまう人も多いかもしれません。しかし、トップアスリートなどは試合で最大限の力を発揮するために、計画的な休息をとっています。トレーニングでは最大限の負荷をかけ、終わればきちんとした休息をとることで向上していくといわれているようです。

これは私たちの日常生活と同じで、学校では授業の合間に休息時間がありましたが、社会人になると昼休みのみという方がほとんどですし、その昼休みも「頑張らなくては」と仕事に没頭している方も多いかもしれません。しかし、計画的に仕事を行い、自分の計画より早く終わった時などは、飲み物などを飲んだりして少し休息をとる。皆の前で休息をとれる環境でなければお手洗いにいくといって机を離れ、少し深呼吸してみるなどリフレッシュをすることで、仕事のパフォーマンスもあがるのではないでしょうか。

仕事のパフォーマンスが上がれば、休日にもきちんと休みをとることができ、休息を取ることでメンタルヘルスの予防にもつながります。

自律訓練法


自律訓練法とは、自律神経の働きを整えるためのセルフコントロール法です。心療内科などの医療機関の多くで実施されているようです。もともとはドイツの精神科医が考えた自己催眠法です。心身の緊張状態をやわらげてリラックスするのが目的です。

やり方は何段階にもわかれていますが、段階を踏めば踏むほど副作用の問題もあるようで、専門家での指導のもとで行うほうがよいようです。一番簡単なものは自分でもできそうなのでご紹介しますね。

横になった状態か、椅子に腰かけた状態で行います。ゆったりと呼吸して、全身をリラックスさせます。そして目を閉じて「気持ちが落ち着いている」と心の中で数回唱えます。落ち着くまで、何も考えずにただ「気持ちが落ち着いている」と繰り返すだけです。そして終わった後大きく深呼吸します。座っている状態でもできますので、仕事中や、学校でも簡単にできそうですね。これだけでも繰り返せば、リラックスの効果が得られるようですので、試してみる価値はありそうですね。

一時的な効果は得らてもなかなか症状が改善しない場合は病院などで専門家の指導のもとで次の段階に進んでみるのも必要かもしれません。この訓練で慣れてくると数分でリラックスできるようにもなり、ストレス軽減にも効果があるようです。

自律神経失調症


自律神経失調症とは交感神経と副交感神経のバランスが崩れるためにおこる病気です。パニック障害やうつ病の兆候がみられることが多い為、そちらの病名で診断されることもあります。ストレスが要因のため適応障害と診断されることもあるようです。

自律神経のバランスが崩れることによって、めまいや立ちくらみ、吐き気や頭痛、微熱や過呼吸などの体の症状がでます。人間不信や情緒不安定、不安感やイライラの症状もあり、人間不信に陥ることからこちらの症状を隠す人もあり、まわりから仮病なのではないかと思われてしまうこともあります。

原因は他のメンタルヘルスと同じく、睡眠不足やストレスが大きいですが、更年期が原因でホルモンバランスが乱れ発症することもあるようです。遺伝的に自律神経が乱れている人もいらっしゃるようです。

治療法としては、抗不安薬などでの薬物療法もありますが、自律神経のバランスをもとにもどすために、行動療法として睡眠の周期を整えるなどもあるようです。自律訓練法でストレスを軽減させることで症状が改善されていることもあります。ほかにも鍼灸・マッサージ・カウンセリングが有効とされている場合もありますので、お医者さんと相談しながら治癒させることが重要ですね。

家族のメンタルヘルスに気づいたら


家族の様子がおかしいと気づいたときの対処法です。

会社に行きたくない、学校に行きたくないといった場合は無理に行かせると症状が悪化する場合がありますので、休みたいといった時にはゆっくり休ませてあげるのが一番です。特にうつ病では朝が特に調子が悪く、夕方になると症状が緩和しますのでサボっているようにも見えてしまうので注意が必要です。

また、体の症状に表れていて、いくつか病院を受けても原因がわからないときは一度心療内科に行ってみるのをおすすめします。その時は本人だけで受診させるほうがいいかもしれません。ストレスを抱えているが家族に言えないなどで悩んでいる場合、付き添うと医師の前でも本当のことが言えず、原因がわからないままになることもあります。

学校にいけなかったら、このまま会社に行けなかったらと家族なので不安に思うこともあります。でもその時無理強いをして悪化をさせてしまうと、症状が重くなり治療にも時間がかかります。早い段階できちんと休みを取って治療することで、その後の社会復帰も早くなる可能性が高いです。

本人が一番不安に思っています。ですので家族は「回り道してもいいじゃない」くらいのおおらかな気持ちで接するのが一番です。家族の支えが一番大切だと思います。

同僚のメンタルヘルスに気づいたら


会社の同僚や、後輩がメンタルヘルスかもと気づいたけど、本人に自覚がない時、どのように対応したらいいか悩みますよね。
まずは職場に、心の健康相談窓口がないか確かめてみましょう。

最近では心の健康作りに外部と契約して、相談窓口を置いている企業もあります。相談窓口でカウンセラーを配置していたりしますので、カウンセリングを受けたり、病院の受診をすすめてくれます。また、 オンラインでストレスチェックができたりする場合もありますので、相談窓口を進めにくい場合は、ストレスチェックを一緒にしてみようと誘ってみるのもいいかもしれません。
体調の変化にでているようでしたら、内科と心療内科が併設されている病院の受診をすすめてみるという方法もあります。ただご本人に自覚がないと難しいかもしれません。

メンタルヘルスは心の風邪です。大げさに騒ぎ立てる必要もありませんが、早い段階で手を打つことでその後の悪化を止められる場合があります。

企業によってはメンタルヘルスに関する理解がなく、会社にわかると不利益が発生してしまう場合もありますので、会社の状況にあわせて慎重に行動することも必要です。 ただ、そのままにしておくといずれは働くことも難しくなってしまいます。そこまで悪化してからですと治療にも時間がかかりますので、できるだけ早い段階で手をさしのべてあげたいですね。

全般性不安障害


不安神経症のなかの「全般性不安障害」についてです。こちらは「パニック障害」と比べると突発的ではなく、慢性的なことが特徴です。英語の頭文字をとってGAD(Generarized Anxiety Disorder)とよばれることもあるようです。

主な症状としては、精神面では特に要因がないのに「家族が事故にあうのではないか」「犯罪に巻き込まれてしまうのではないか」などと感じ不安になってしまうことです。「仕事や学校など日常生活において原因がわからない状態で過剰な不安と心配がある」「過剰な不安や心配を感じている状態が長く続いている」このような状況があり、落ち着かなかったり、疲れやすかったり、集中できず心が空白になってしまったり、眠れなかったりなどの症状がでてきます。

身体面では、頭痛、頭が重い、頭がふらふらする、胃痛、首や肩の凝り、息苦しさ、めまいなどの症状が現れます。身体面の症状がでることで、「私は大きな病気なのでは?」と不安になるケースもあります。しかし、病院にいっても異常はなく、病院を転々としたり、大きな病院でさらに精密検査を受けたりしますが、異常がないといわれてしまいます。

そのまま原因がわからないまま生活を続けていると全般性不安障害から「パニック発作」を発症することや、「うつ病」「アルコール依存症」を発症することもあります。

本人や家族が「気のせいだ」と思わずに、一度心療内科を訪れてみることで早めの治療ができ回復が早くなることもあります。症状を改善するためには自分の病気に対する知識をつけ、必ず治ると確信すること、信頼できるお医者さんを探すことが重要です。

また原因となるストレスなどがわかっている場合にはカウンセラーにかかることも有効です。まずは、上記のような症状に心当たりがあれば、病院を訪れてみましょう。

不安神経症とは


不安神経症は現在ではほとんど使われていませんが、お医者さんによってはまだ診断書などに不安神経症と書かれる方がいらっしゃいます。

現在では不安神経症は「パニック障害」、「全般性不安障害」として診断をされることが多いようです。もし、自分が不安神経症と診断された時にはどちらに該当するのか確認してみたほうがいいかもしれません。

前者の「パニック障害」は急性、突発性が特徴で、後者の「全般性不安障害」は慢性的に続くことが特徴です。どちらも原因は、何らかの大きなショックがあり、心に負担がかかった時と言われています。しかし、日頃のストレス、過労、睡眠不足などが続いているうちに、発症しているということが多いようです。特に繊細な女性に発症する率は男性の倍以上と言われています。

頭痛や、頭が重い、睡眠不足、息苦しさ、動機などの身体症状の自覚があるため、多くの人は「何か病気にかかったのでは?」と内科などを診療するが原因がわからないことが多いようです。そのままにしておくと、うつ病やアルコール依存症に陥ってしまうこともありますので、原因がわからなくて、さらに不安になり体調がますます悪くなる
内科などを診察して原因がわからないということがあれば、一度心療内科の受診をお勧めします。